■6万人の前での「2回目」が示すこと
そして1万3318人の「無口なサポーター」の前で行われた第100回大会(2020年度)、川崎フロンターレ×ガンバ大阪を最後に、「元日・国立」は大きく崩れていく。第101回大会(2021年度)は12月19日に国立で、第102回大会(2022)年度は、11月から12月にかけて行われるワールドカップのために10月16日に日産スタジアムで、そして昨年の第103回大会(2023年度)は、1月開幕のアジアカップ(カタール)を考慮して12月9日に開催された。
Jリーグ閉幕の翌週のこの日、大会史上最多の6万2837人のファンの前、国立競技場で繰り広げられた「川崎フロンターレ×柏レイソル」は、0-0のまま決着がつかず、PK戦は10人目まで回る熱戦となった。そして最後は川崎のGK鄭成龍(チョン・ソンリョン)が自ら蹴って右上隅に美しく決め、次にスポットに立った柏GK松本健太のキックを左に跳んでセーブ、川崎に2回目の優勝をもたらした。