■ポストプレーでの手応え
それに加えて、本人はポストプレーでも多少なりともできた部分があったと考えている様子だ。
「相手が捕まえづらいような位置でのポストプレーは少なからずあったし、場面としては出たかなと。それが自分のできるところでもあると思うので」と本人も一定の手ごたえはつかんだという。
けれども、その仕事を90分間高いレベルで表現し、インドネシアを圧倒できたかというと、まだ物足りない印象も拭えない。それができない限り、2022年カタールW杯メンバーでUEFAチャンピオンズリーグ参戦経験もある上田から定位置をつかみ取るのは難しい。周囲との意思疎通をより密にして、もっともっと重要局面で目に見える仕事ができるように、小川自身が働きかけていくべきだろう。
「もっと味方とすり合わせていかなきゃいけないところが沢山ありますし、まだまだ全然満足できない。得点に対してもそう。もっともっとやらなきゃなって思っています」と目をギラつかせた小川。その鼻息の粗さを19日の次戦・中国戦(厦門)でも色濃く押し出し、今度こそゴールという結果を残してほしいものである。
(取材・文/元川悦子)
(後編へつづく)