日本以外の「C組3強」から勝ち点、韓国の「10連続」を阻止、FIFAランク「50か国」ゴボウ抜き【サッカー日本代表と11月決戦「過去最強インドネシア代表に警戒せよ」】(1)の画像
今年1月のアジア杯で対戦したときは、上田綺世の2ゴールなどで日本が勝利。インドネシアの粘り強い戦い方が印象に残った。撮影/原悦生(Sony α‐1使用)

 ワールドカップ本大会出場に向けて、着実に歩みを進めているサッカー日本代表。現在、アジア3次予選C組で首位に立っており、次に対戦するのはインドネシア代表だ。ここ数年で急速な進化を遂げ、「決して侮ってはならない相手になった」と警鐘を鳴らすのは、サッカージャーナリストの大住良之。11月15日にアウェイの地で戦う「ライバル」を徹底的に分析する。

■2位から最下位まで「勝ち点差2」の混戦

 ワールドカップ2026を目指すアジア3次予選は、10月までに全10節のうち4節を消化。日本が入るC組では、日本が勝ち点10で首位、2位オーストラリアから3位サウジアラビア、4位バーレーンまでが勝ち点5、5位インドネシアと6位中国が勝ち点3となっている。

 2位から最下位の6位まで勝ち点差がわずか2というのはC組だけで、他の2組はもっと大きな差がついている。A組ではイランとウズベキスタンの「2強」が明確になり、他チームは「4次予選」進出の3、4位争いの様相。そしてB組では韓国が抜け出し、ヨルダンとイラクが2位争いという形になっている。

 C組だけが2位以下が「混戦」になった原因は、FIFAランキング130位(10月24日発表)、「最下位候補」と見られていたインドネシアが思いがけない奮闘を見せているからだ。

 インドネシアは、初戦、アウェーでサウジアラビアと1-1で引き分け、2戦目にはホームにオーストラリアを迎えて0-0の引き分け。第3戦はアウェーでバーレーンと2-2で引き分けた。中国とアウェーで戦った第4戦こそ1-2で落としたが、試合内容では中国を圧倒しており(ボール支配率76%、パス数604対193、シュート数14対5など)、「弱小」チームの戦いではなかった。

 そのインドネシアと唯一まだ戦っていないのが日本であり、最初の対戦は11月15日(金)にインドネシアのジャカルタで開催される。日本がここで勝ち点を落とす(負けあるいは引き分け)というようなことになれば、C組は首位を含めた大混戦となる。インドネシアは、まさに「C組の台風の目」なのである。

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