【森保ジャパンの攻撃的3バックの“肝” WB5人が豪州戦で見せた手応えと違和感(1)】中村敬斗が覚悟していて出場時間と、三笘薫の疲労ゆえの関係性……OGは「2人で崩した」の画像
サッカー日本代表の同点場面では中村敬斗と三笘薫が共鳴していた 撮影:中地拓也

 まるで自分がゴールを決めたかのように、MF三笘薫(ブライトン)は何度も笑顔を弾けさせた。前半から優位に立ち続けながら、オウンゴールで先制点を献上していた森保ジャパンに待望の瞬間が訪れたのは76分だった。

 ホームの埼玉スタジアムにオーストラリア代表を迎えた、15日の北中米ワールドカップ・アジア最終予選の第4節。左タッチライン際でボールを受けた、途中出場のMF中村敬斗(スタッド・ランス)が縦へ仕掛けた直後だった。
 中村に置き去りにされたDFジェイソン・ゲリアが体勢を立て直し、追走した矢先に三笘と接触。ピッチに転がった影響もあって中村はフリーでペナルティーエリア内へ侵入し、マークにきたDFアジズ・ベヒッチを縦への突破でまずかわした。
「そのままカットインしてシュートを打とうかなと思ったんですけど、別のディフェンダーの選手が見えたので。ただ、三笘選手もボックスのなかに入ってきていて、相手を引き連れてくれたので、自分を追いかけてくる選手もいなかった。そのおかげでもっと中へ切れ込めた。2人で崩した場面だったと思っています」
 三笘へ感謝した中村が選択したのはさらにサイドをえぐり、スピードに乗ったまま利き足と逆の左足で低く、速いパスをゴール前へ放つプレー。ターゲットは「目が合っていた」と振り返るFW上田綺世(フェイエノールト)だった。

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