サッカー日本代表は現地時間の１０月１０日、アウェイでワールドカップ最終予選のサウジアラビア代表戦に臨み、２－０で勝利した。｢最大のヤマ場」とみられていたこの一戦を、日本代表はどのようにして乗り切り、同１５日の「ライバル」オーストラリア代表との一戦へとつなげたのか。ベテランのサッカージャーナリスト大住良之と後藤健生がサウジ戦後、語り明かした。
■｢完璧にフリーだった｣三笘薫の選択
――右サイドは堂安律や伊東純也の使い分けが面白そうとのことでしたが、左サイドはどうですか。
後藤「サウジアラビア戦では、三笘薫はすごくおとなしかったね。丁寧にやっているというか、どんどん仕掛ける、という感じじゃないよね」
大住「どこかで仕掛けるかなと思っていたんだけどね」
後藤「９月の試合でも、それほどドリブルでガツガツ仕掛ける感じじゃなかった。サウジ戦の先制点の場面でも、三笘が自分で決めにいってもいいような状況だったでしょ」
大住「自分でボレーシュートを打ってもよかったよね」
後藤「そう、いろいろなことができる状況だった。完璧にフリーだったんだもん。だけど、あそこでワンタッチで折り返してクロスを入れたというのは、すごく慎重というのか、チームのためにやっている感じがした」
大住「自分が無理をしなくても、という感じだったよね。でも、あの技術の高さは日本にとってものすごく大きな力だと感じた。どんなボールでも一発でコントロールして、平然とプレーを続けるし、味方へのパスにもほとんどミスがなかったし。所属するブライトンだと、仕掛けることを期待されていて、それが商売だからという感じもあるんだろうけど」
後藤「ブライトンでも、針の穴を通すようなクロスでアシストをすることも多いよ」
