■ベースは南野拓実と鎌田大地か

 それに比べると、鎌田はお膳立てを第一に考えている部分、プレーに余裕がある。久保も鎌田と組めば、もう少しゴール前の仕事に専念できる。今のところ、最も周りをスムーズに動かせるリンクマン的な仕事をこなせるのはこの選手。それは三笘や堂安、中村らと組んでも同様だろう。
 つまり、現状では南野と鎌田が最もスムーズでベースを担うコンビということになる。ただ、その2人に固定してしまうと、攻めのバリエーションが狭まってしまう。代表活動の限られた期間で多彩な組み合わせを使い分けるところまで到達させるのは至難の業だが、ここまでの森保監督からはそれを遂行しようという意気込みが窺える。
 その結果として、オーストラリア戦の三笘と中村という左の新たなコンビも生まれた。前向きなトライをぜひともこの先も積極的に続けてほしい。11月2連戦の化学変化にも大いに期待したいものである。
(取材・文/元川悦子)

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