10月5日、J1リーグ第33節が行われ、敵地に乗り込んだ鹿島アントラーズが4-0でアルビレックス新潟に完勝した。そこで生まれたビューティフル弾に反響が寄せられた。
一時は首位に肉薄した鹿島だったが、直近6試合未勝利(3分け3敗)と失速していた。さらに不動の右サイドバックとしてリーグ戦9得点を挙げていた濃野公人が負傷による長期離脱が決まる緊急事態。そこでこの日は、システムを3-4-2-1とした上で、右ウイングバックに樋口雄太を起用した。
すると、その樋口が躍動する。前半12分に左サイドの安西幸輝のクロスを樋口が折り返し、そこから師岡柊生のシュート、最後は鈴木優磨が突っ込んで1点を先制(記録はオウンゴール)。直後の同15分、再び左サイドから複数人が絡んでの攻撃からポケットに進入した師岡がマイナスのクロスを送ると、逆サイドでフリーになった樋口が、ワントラップからの右足シュートを決めた。
そして迎えた前半アディショナルタイムだった。右サイドでFKを獲得すると、キッカーの名古新太郎が意表を突いて横パス。近くにいた柴崎岳がスルーすると、その後方から樋口が狙い澄ました右足シュート。美しい弧を描いたボールは、そのままGKの指先をすり抜けてゴール右上に突き刺さった。