■高井幸大が「もっと必要」と語る戦い方

 試合終盤にはパワープレーで敵陣へ攻め上がり、光州の脅威になった高井は失点後の自身のプレーをこう振り返りながら、0-2で完敗した22日の名古屋グランパスとのリーグ戦と、ほぼ同じ展開で喫した黒星を介してえた教訓にも言及した。
「この前の名古屋戦もそうですけど、マンツーマンでくる相手に対してのボールの動かし方、というのはもっと必要だと思う。自分たちは攻撃で圧倒するチームなので、前半の段階から攻撃のところはさらに質を求めていきたい」
 試合を通して光州の後塵を拝したわけではない。逆境で奮起した高井は、今後への成長という点で個人的な収穫となる。さらに川崎はチームとしても、前半の30分すぎから盛り返しはじめた。相手のマンツーマンディフェンスを逆手に取るプレーの数々こそが、悔恨との代償という形で手にした進化へのヒントだった。
(取材・文/藤江直人)

(2)へ続く
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