■「自分が中に入れば、絶対にゴールできる」

 セレッソ大阪から2022年4月に育成型期限付き移籍で加入し、3年目の今シーズンからは通常の期限付き移籍に移行した中島は、意外な言葉を紡いでいる。
「当初は僕がセットプレーのキッカーでしたけど、いつも『自分が中に入れば、絶対にゴールできるのに』と思っていました。それで今シーズンの序盤に相談して、中に入れてもらえました。自分から中へ入れてほしいと言ったからには、絶対に決めなあかんと思っていたし、実際にけっこう決められているのでよかったです」
 今シーズンが開幕した直後。第4節からブラウブリッツ秋田、ロアッソ熊本、徳島ヴォルティスと3試合連続でスコアレスドローが続くなど、チームが得点力不足に陥っていた状況で、セットプレーを担当する片渕浩一郎ヘッドコーチに、自分の決定力を生かす形でチームを助けたいと思いの丈を訴えた。
「そうしたら、片渕さんが『よし、じゃあやってみよう』と」
 コーナーキックから中島がゴールを決めるのは今シーズンで3度目。これで6月19日の栃木SC戦、8月31日のいわきFC戦に続いて3連勝となった。酷暑で消耗し、81分にMF相良竜之介と交代した中島は表情に充実感を漂わせる。
「今シーズンは結果が伴っているなかで、自分としては90分間を通してさぼらないとか、チームのために走り続けることを継続しながら、1試合、1試合を戦えている。ただ、仙台はけっこう涼しかったので、この暑さはこたえました」

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