■守備とダイナミックさの両立

 そして、横浜F・マリノスに6-2で大勝した前節、そして首位をキープした町田戦では右ウイングバックで先発。前者は後半開始から、後者では63分から右センターバックへ移り、広島の戦い方の幅を広げる役割も演じている。

「もちろん能力のある選手だし、まずは守備でやられない、という信頼のもとで中野をあそこ(右ウイングバック)に置いていると思うので。守備をしっかりと固めつつもダイナミックに前へ出ていく彼を、うまく生かせたと思っています」

 先制点の起点になった中野への絶妙のワンタッチパスを、川辺は笑顔で振り返っている。もっとも、2人は23分にも再びホットラインを、まったく異なる形から開通させ、勝利をほぼ不動のものとする追加点を広島にもたらしている。

(取材・文/藤江直人)

(2)へ続く
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