■攻撃陣が好調の清水は主戦術の4-2-3-1で挑む

 清水はアタッカー陣に明るい材料が多い。4-2-3-1の1トップを務める主将のFW北川航也が、9月14日のレノファ山口FC戦で11試合ぶりのゴールを記録し、2ケタ得点に乗せた。前節の藤枝MYFC戦では、MF乾貴士が8試合ぶりのシーズン5得点をあげた。また、途中出場が続くFWドウグラス・タンキが、14日の山口戦、18日の徳島ヴォルティス戦で連続得点を記録している。

 さらには、前節の藤枝戦でMF西澤健太が5月以来のスタメンに名を連ね、1得点1アシストをマークした。ドリブラーのMF西原源樹がU-19日本代表招集でチームを離れていることを踏まえても、西澤のパフォーマンスは好材料のひとつにあげられる。

 今シーズンの清水は4-2-3-1をファーストチョイスとしてきたが、徳島戦では3-4-2-1を選択している。ただ、これはターンオーバーに伴うシステム変更だったと考えるのが妥当だ。アタッカー陣の特徴がもっとも引き出されるシステムとして、横浜FC戦では4-2-3-1を選ぶと予想する。守備時は5バックになる3-4-2-1は、逃げ切り時のオプションとするはずだ。

 勝敗を分けるマッチアップをあげたい。

 まずは、乾と横浜FCのダブルボランチだ。トップ下をスタートポジションに自由自在にポジションを取る乾を、横浜FCがどのように抑えようとしてくるか。ダブルボランチのユーリ・ララと井上潮音(または小倉陽太)が受け渡しながら監視する、というのが基本線になるはずだ。

 相手がどのような対策をしてくるのは、乾も想定しているだろう。経験豊富な彼なら、3バックのサイドのCB、ウイングバック、それにボランチの中間にポジションを取るなどして、横浜FCの守備陣を混乱させるだろう。

 横浜FCのユーリ・ララは、ミドルシュートと背後への飛び出しで攻撃にも関わってくる。その彼を乾が守備に奔走させれば、清水のペースになる。

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(2)へ続く
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