■WEリーグ開幕節「黄金カード」実現
日本がスペインと対戦した9月15日には、WEリーグ2024/25シーズンの開幕節があり、東京の味の素フィールド西が丘では日テレ・東京ベレーザ対浦和レッズレディースという黄金カードが組まれていた。
昨シーズン優勝の浦和は、得点女王となった清家貴子が海外移籍(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオン)を果たし、猶本光が長期離脱中など一部に選手の入れ替えはあったものの、昨年度の優勝メンバーが中心で完成度が高い。
一方のベレーザはやはり若手中心で戦ったが、U-20日本代表に招集されている選手が多く、影響は大きかった。
新しくWEリーグの理事長就任が決まった野々村芳和Jリーグ・チェアマンや宮本恒靖日本サッカー協会会長も観戦に訪れた優勝候補同士の激突だけに、両チーム選手の意地もあって激しい展開となったが、やはり完成度の高い浦和がプレスをかけてベレーザを圧倒。
2トップの一角、シャドー的なポジションで起用された塩越柚歩の積極的な仕掛けから先制した浦和が、後半にも1点を追加して2対0で勝利した。
浦和の2点目は、左サイドの伊藤美紀から、ファーサイドのポスト際への長いクロスに、17歳の藤崎智子が詰めて、いったんはGKの野田になにブロックされたが、すぐに反応して決めたもの。
開幕戦で先発に抜擢された注目の17歳が結果を出したのだ。
浦和の楠瀬直木監督は「点を取れる選手」と藤崎を評したが、ゴール前での落ち着きは、その特別な才能の片鱗を見せた形だ。