川崎・家長昭博が韓国・現地サポーターに見せた“ACLE蔚山戦後の漢気行動”……「応えたかった」の思いと、「でも、行けなかったので残念です」の心残りな表情の画像
9月18日のACLE蔚山戦での川崎フロンターレ・家長昭博 撮影:中地拓也

 9月18日、AFCチャンピオンズリーグエリートのリーグステージ第1戦に挑んだ川崎フロンターレが蔚山現代を撃破した。その試合後、家長昭博が漢気ある行動を見せた。

 9673人の観客が集まった蔚山文殊フットボール・スタジアム。その一角を染めた川崎フロンターレサポーターの前に、試合後の選手が挨拶にきたのは20時57分のことだった。横一列になって頭を下げて、共に喜び合う。約100人のサポーターがピッチに声を送り続けたことでタフな試合を制することができたことを改めて共有した。

 その挨拶後、一人、その場にとどまり続けたのが“古巣戦”となった家長昭博だった。この試合では75分から出場して、1点のリードを守り切るチームに貢献していた。

 家長は2012年に蔚山の一員として12試合に出場した経歴を持っており、川崎に移籍後、何度も古巣戦を迎えている。そんな“縁”を持つ家長が残って見つめていたのは、川崎サポーター席からは緩衝地帯を挟んだエリアの蔚山サポーター。その手には、「41」「IENAGA」と書かれた川崎のユニフォームが掲げられていたのだ。それを見つけて、チームスタッフに許可を得て近づこうとしたがピッチと観客席の間には“堀”があり、その元に行くことができない。仕方なく断念して、他の選手を追いかけたのだった。

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