■「オーストラリア代表がサブ」厚い選手層の意味

後藤「どういう理由があるかは別として、守備を徹底して前からプレスにハメるという試合が減少しているのは確か。疲労の蓄積でできなくなったのか、あるいは自分たちの気持ちが変わってきたのか」

大住「暑さは影響しているかもしれない。それに、無理をしてまでプレスをかけなくとも、ある程度のところで回収してからでも攻められる、という自信もあるのかもしれないね。だから、展開が難しくなるのは予想どおりで、それを個の力で乗り越えるだけの選手をそろえつつあるんじゃないかな」

後藤「シーズン当初の町田とは、かなり変わってきたよね」

大住「補強への力の入れ具合を見ていると、来年度になる2025-26シーズンのACLを見据えているんじゃないかと思える。GKを含めて、日本を代表するような選手、あるいはJリーグでトップクラスの力を持つような外国人選手が並んでいる。オーストラリア代表選手がサブにまわっているくらいなんだから。単にJリーグで優勝するだけではなく、次の段階としてアジアを目指すという思いが、補強に表れているような気がする」

後藤「ただし、今シーズンのリーグ優勝に絞って考えると、補強によるチームのやり方の変化が良かったのかは分からない。守備を固めてカウンターで勝つスタイルを貫いたほうが良かったんじゃないのかな、という気もする」

大住「いや、あのままだったら、もっと苦しくなっていたと思うよ。Jリーグのクラブは相手を分析して、いやらしく弱点を突くことに長けているからね」

後藤「イタリアみたいなリーグだもんね」

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