■「3枚で剥がしながら攻めていこう」
そして状況的に自身のシュートも、左側をフォローしていたFW北川航也へのパスも難しいと判断した乾は、右側をフォローしてきたMFルーカス・ブラガを選択。スピードに乗った体勢から、優しいパスを送って同点弾をアシストした。
「最後はシュートを打つか、パスを出すかで迷いましたけど、相手にコースを切られていたなかで、いい形で横を走ってきてくれたブラガが、ワンタッチでシュートを打てるくらいのパスを出せばいいかなと。ブラガがうまく決めてくれました」
ドリブル開始から10秒で決めたアシストをこう振り返った36歳の乾を、清水を率いる秋葉忠宏監督は最大級の賛辞を送りながら最後まで起用している
対称的にチーム得点王でキャプテンの北川を86分でベンチへ下げて、DF蓮川壮大の投入とともに3バックへスイッチした采配の意図を、指揮官は「3バックだからといって、決して守備的だとは思っていない」とこう語っている。
「相手の2トップに対して、最終ラインの3枚で剥がしながら攻めていこう、と」