今夏の移籍期間、日本代表ディフェンダー町田浩樹(27)の動向が欧州メディアをにぎわせていた。
イタリアの地元紙が「ボローニャ移籍」の可能性を報じれば、ベルギーの地元メディアは「ドイツ・フランクフルトと交渉中」と伝えた。
筆者の住むイングランドでも、町田の移籍先としてプレミアリーグの複数のクラブの名が上がっていた。そのひとつがトッテナムで「日本通のアンジェ・ポステコグルー監督が町田に興味」と伝えられると、ノッティンガム・フォレストやクリスタルパレスの名も報じられた。
そして町田自身も、地元メディアに対し、今夏市場での移籍希望を明らかにしていた。町田はベルギーメディア『DH』に「今夏に次のステップへ踏み出したい」と語り、2年半在籍したロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズからステップアップしたいと口にしていた。
そこで、移籍を含めた「今後のビジョン」について町田浩樹に聞いた。(インタビュー#4)
■「巡り合わせもある」来年冬に持ち越しに
最終的に、町田はサン=ジロワーズに残留した。
サッカー選手の移籍は、一筋縄にはいかない。「獲得したいクラブ」と「所属先のクラブ」が移籍金の金額で合意し、さらに選手と新天地のクラブが条件面で合意する必要がある。三者の考えが一致しなければ、移籍は成立しないのだ。
移籍期間中、町田本人が「次のステップは考えています。ですが、移籍は運だったり、タイミングだったり、巡り合わせもある」と語っていたように、今回は三者の思惑が一致しなかったのだろう。町田のステップアップ移籍は、来年冬へ持ち越しとなった。