■今後に見せるべきもの

 こうして勝利を引き寄せる2つのゴールに絡み、後半18分でお役御免となった三笘。やはり「戦術・三笘」と言われるだけの違いを示したのは確か。彼が下がった後、出てきた伊東純也(スタッド・ランス)も1ゴール2アシストの大活躍を見せ、日本自慢の両翼の凄みを多くの人々が再認識する機会になったはずだ。

 三笘にとっては約1年ぶりの代表スタメンのチャンスを確実に生かし、エース級の存在感を強烈にアピールしたという意味で、大きな自信をつかんだはず。ただ、問題はここからだ。彼の場合、試合が重なってくると、ケガが増えたり、コンディションが低下したりするという課題がある。10日の次戦・バーレーン戦(リファー)でもハイレベルのパフォーマンスを持続することが重要テーマだ。

 10・11月もクラブの試合とアジアを転戦する代表活動を両立しなければいけない。最終予選を通してやり切れば、本当の意味で日本の看板アタッカーになれる。ここからが本当の戦いと言っていい。

(取材・文/元川悦子)

(後編へ続く)

(2)へ続く
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