■甲府のハイプレスに苦しむも…
「超攻撃的」が、強さを見せつけた。
J2リーグ第27節が8月17、18日に開催され、首位の清水エスパルスは17日、14位のヴァンフォーレ甲府をホームに迎えた。
清水のシステムはいつもの4-2-3-1で、右SB原輝綺がメンバー外となった。このポジションにはDF北爪健吾が入る。夏の移籍市場で獲得したMF宇野禅斗は、3試合連続スタメンでダブルボランチの一角を担う。
序盤はペースをつかめなかった。甲府のハイプレスに前進を阻まれ、シンプルな縦パスから際どい場面を作られる。10分にはクイックリスタートから甲府FWピーター・ウタカにGK権田修一の頭上を破るループシュートを打たれ、CB高橋祐治がゴールラインぎりぎりでボールをかき出す場面もあった。29分にはFWアダイウトンに個で突破され、バー直撃のシュートを浴びた。
清水は、トップ下の乾貴士や左MFのカルリーニョス・ジュニオがスタートポジションとは違うところに立ち、相手の守備ブロックを揺さぶりながらチャンスをうかがう。なかなかシュートまで持ち込めないなかで、32分に左SB山原怜音のクロスをカルリーニョス・ジュニオが右足ボレーで蹴り込む。1トップの北川航也が相手CBを引きつけた背後に、背番号10がスペースを見つけたのだった。
今シーズンの清水は、ホームで11勝1分と圧倒的な強さを見せつけている。そのすべての試合で、先取点を奪っている。相手より一歩前に出ることで、スタジアム全体に「負けない空気」がみなぎっていくのだ。それが選手たちを後押しし、チームのパフォーマンスがさらに高まっていくのである。