J1中断明け初戦の8月7日のサガン鳥栖戦を3-0で快勝し、首位・町田ゼルビアに勝ち点差3と肉薄していた鹿島アントラーズ。続く11日のジュビロ磐田戦でまさかの逆転負けを喫したものの、町田もお付き合いしてくれて3ポイント差を辛うじて維持した状態で17日のホーム・浦和レッズ戦を迎えた。
浦和にリーグ戦で最後に勝ったのは、2021年11月7日のホームゲーム。2022・2023年は全てドロー、今季も敵地・埼玉スタジアムで戦った6月22日のアウェー戦も前半のうちに2点をリードしていながら、終盤に追いつかれるという勝負弱さを露呈した。
だからこそ、今回こそは是が非でも白星がほしかった。「次の日に後悔するようになってはいけないし、『これが自分たちの最後のゲームなんだ』だと捉えて戦っていけるかどうかがすごく大事」とランコ・ポポヴィッチ監督も強い覚悟を口にしたが、選手たちはこれまで以上に闘争心をむき出しにする必要があった。
ただ、浦和も鹿島の戦い方を徹底分析。前半はエース鈴木優磨が消され、今季重要な得点源になっている濃野公人のところも関根貴大と大畑歩夢が2人がかりでマークにつくなど、手堅い守りを見せつけた。そのうえで鋭いカウンターを披露。関川郁万のミスパスを大久保智明が広い、渡邊凌磨にスルーパスが通った後半ロスタイムの決定機はチーム全体がヒヤリとさせられたことだろう。