元日本代表・乾貴士、北川航也らJ2最強の攻撃力を誇る清水に「足りない」秋葉忠宏監督のモットー【その激闘「三笘薫」超え 白熱のJ2リーグ「上位戦線」異状アリ】(2)の画像
乾貴士を中心に最強の攻撃力を誇る清水エスパルス。欲しいのは、秋葉忠宏監督の…。撮影/原壮史(Sony α‐1)

 夏の中断期間を経てJ1が再開されたが、それよりも一足先に始まったのがJ2である。第26節を終えて、首位から勝点3差に3チームがひしめく大激戦で、さらに6位までの「昇格プレーオフ圏」争いも熾烈を極めている。J1中位クラブ同士の試合よりも見応えがあるというJ2の上位戦線の「真剣勝負」に、サッカージャーナリスト後藤健生が現地から目を凝らす!

■どう考えても「勝ちゲーム」だった

 清水エスパルスの1トップは北川航也で、トップ下に乾貴士がいる。この2人の元日本代表選手は、やはりJ2リーグでは特別な存在。2人が前後を入れ替わるようにしてワンタッチでパスをさばいて、チャンスを作り続ける。

 11分には左サイドにいた乾が預けたボールを北川がワンタッチで右サイドにさばいて、ルーカス・ブラガを走らせる。12分には乾がワンタッチで縦に入れたボールを左サイドのカルリーニョス・ジュニオが追う。17分には宮本航汰が付けたボールを北川がはたいて、ルーカス・ブラガから前線に飛び出した乾に渡ろうとするところを、ベガルタ仙台のGK林彰洋が防ぐ……。

 選手の名前を見るだけでも、清水はJ1リーグクラスである。

 そして、38分、宮本からのパスを乾がワンタッチで右サイドにはたいて、最後は宇野禅斗が決めて清水が追いつき、1対1でハーフタイムを迎えた。

 試合の流れを見れば、どう考えても清水の勝ちゲームだった。僕は、後半、清水が得点して勝利を手繰り寄せるものとばかり思っていた。

 だが、後半に入ってすぐ、仙台が牙をむいた。

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