■途中出場の相良が決勝弾!
0対0で迎えた後半、森山監督が動く。右MF有田恵人を下げ、MF相良竜之介を送り出す。相良は2列目左サイドへ入り、中島が左から右へスライドした。
この交代が試合を動かした。51分、敵陣で相手DFラインのパスをカットした相良が、ペナルティボックス内までドリブルで持ち込み、GKの股間を破る強烈な左足のシュートを決めたのだ。相良は4試合ぶりの得点で、通算では8ゴールとした。システムのミスマッチを突くよりも先に、「個」の力で取り切ったのだった。
1対0とリードした仙台だが、67分にアクシデントに見舞われる。右SB真瀬拓海が、2枚目のイエローカードで退場となってしまうのだ。森山監督は直後にエロンを下げ、MF工藤蒼生を投入する。78分にもMF松下佳貴とFW梅木翼を送り込む。松下が左SBに入り、左SBの高田椋汰を右SBへ動かした。4-4-1のブロックを整える。
さらに89分、MF郷家友太とDF小出悠太を交代させる。DF菅田真啓、DF實藤友紀に小出を加え、CBを3枚並べて逃げ切る。仙台は12試合ぶりのクリーンシートを達成し、1対0の勝利をつかんだのだった。
仙台は勝点を「44」とし、順位をひとつ上げて5位に浮上した。J1自動昇格圏の首位の清水エスパルスとは勝点11差、2位の横浜FCとは勝点10差である。残り12試合で逆転するには、これ以上離されるわけにはいかない。自分たちが勝点を積み上げることで、仙台は上位陣にプレッシャーをかけていく。