■仙台で再会した代表監督時代の教え子
森山監督の確固たる信念を選手たちも感じ取り、ひたむきに前へ進んだ。新指揮官にとってのアドバンテージは、代表監督時代に教えたことのある中島元彦、松井蓮之、相良竜之介、有田恵人といった面々がいたこと。2019年U-20W杯メンバーの郷家友太もJFAの活動を通して間近で見ており、チーム作りを進めるうえで計算が立ちやすかったのは確かだ。
彼らの力を最大限引き出しながら、走力や強度を引き上げていけば、いいチームになる…。そんなイメージを思い描きつつ、指揮官は今季J2に挑んだが、仙台は開幕8戦無敗という好スタートを切る。「J1昇格プレーオフに進める6位以内」という目標を序盤から射程圏内に捉えることに成功したのである。
【もりやま・よしろう】
1967年11月9日生まれ、熊本県出身。現役時代はサンフレッチェ広島などでプレーし、サッカー日本代表としてもキャップ数を重ねる。引退後は指導者の道を歩み、サンフレッチェ広島ユースでコーチと監督を歴任。その後、日本サッカー協会で育成年代の監督を務め、U―17日本代表監督としてFIFA U―17ワールドカップに出場した。今季からベガルタ仙台の監督を務める。
※記事内のデータはすべて8月9日執筆時点
(取材・文/元川悦子)
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