■「無理をしなかったこと」は正解だった
日本の完勝に終わったパラグアイ戦で、もし何か批判を行おうとしたら、まず取り上げられるのが数的優位に立った後の攻撃の停滞だろう。このサイトでもお馴染みの大住良之さんは、理想主義者だから、さっそく、そのような反応を見せた。
だが、僕は日本チームがここで無理をしなかったことは、正解だったと思う。
第一に、日本はすでに1点をリードしていたのだ。最悪の場合、ゲームをコントロールしたまま1対0でゲームを終わらせても良いのだ。
もちろん、それは危険なことだ。
パラグアイもどこかで同点を狙って攻撃に出てくる可能性があるし(実際に後半の立ち上がりにパラグアイは攻撃をしかけてきた)、サッカーではいつでも不幸なアクシデントが起こる可能性がある。
当然、2点目を取りに行く必要はある。
しかし、焦る必要はないのだ。無理をして攻めたり、バランスを崩すリスクを犯すべきではない。まず相手の出方を見極めて、じっくりと料理すればいいのではないだろうか。
後半になれば、1人少なくなったパラグアイの足が止まることも考えられる。
そして、実際に後半序盤のパラグアイの攻勢をしのいだ後、日本は三戸舜介、山本理仁、そして藤尾翔太らが4点を奪って勝利した(この大量点によって、日本は2戦終了時点で「首位通過」を確実なものにできた)。