■東京世代のリベンジ

 攻めのタクトを振るうのはやはりキャプテン・藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)。彼のスルーパスからほとんどのチャンスが生まれていることを考えると、どれだけ彼にボールを集められるかが重要ポイント。そこに斉藤や細谷真大(柏)らが呼応してくれれば、ゴールチャンスは作れるはずだ。

 セットプレーではキッカーの山本理仁(シントトロイデン)、荒木遼太郎(FC東京)、ターゲットとなる木村誠二(鳥栖)あたりがキーマンになりそうだ。拮抗した試合はリスタートが勝負を分ける傾向が強い。しかも大岩ジャパンの場合、これまでの全得点の3分の1をセットプレーから奪っている。そのストロングをこの大一番で遺憾なく発揮できれば準決勝進出にもグッと近づくはずだ。

 いずれにしても、スペインを倒さない限り、悲願のメダルには手が届かない。東京世代のリベンジを果たすことができれば、日本サッカーの歴史も変わるだろう。千載一遇のチャンスを逃す手はない。

(取材・文/元川悦子)

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