■ポルトガル館での「サプライズ」

 そして、残りの時間は行列なしで入れるパビリオンを回りました。

 イタリア館に行ってみたら、この年にワールドカップで準優勝したイタリア代表関連の展示もありました(どういうわけか、優勝したブラジル館には行った記憶がありません)。

 また、これも行列なしで入れたベルギー館のレストランで食事をしました。鶏肉料理を注文したのですが、ナイフとフォークを使って鶏をさばくのに、かなり苦労した記憶があります。なにしろ1970年当時、一般庶民がナイフとフォークで食事をする機会など滅多にありませんでしたし、本格的なワインを飲む機会もありませんでした(あ、僕は高校生でしたから、もちろんアルコールなど絶対に飲んではいなかったのですが!)。

 その後、僕はポルトガル館にも行ってみました。翌日にはベンフィカの試合を見るわけですから……。

 そして、パビリオンの中を見ていたら、突然ホールが騒がしくなりました。行ってみると、なんとベンフィカの選手たちがやって来たのです。エウゼビオも、マリオ・コルーナもいます(マリオ・コルーナもモザンビーク出身の選手で、1966年ワールドカップでは代表キャプテン。後に独立後のモザンビーク代表監督や同国サッカー連盟会長、同国スポーツ相などを歴任)。

 ベンフィカは、各選手の顔写真の絵葉書を配っていたので、それをもらってサインもしてもらいました。

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