■磐田が取り組んでいた川崎対策
自分に矢印を向けるのは、小林悠も同じだ。「1点差だと事故みたいなことも起こると思う」と話すからこそ、「自分が決めていれば」と、追加点を決められなかったことを悔やむ。2点目、3点目と追加点を求めることはチームの中で共有している。背番号11は、得点を奪えなかった責任感をにじませた。
一方で、「ああいう事故になってしまうようなところに運ばれることを減らさなきゃいけない」と分析もする。だからこそ、ベンチに下がってもピッチ横から声を出し続けた。「少しでも勝ちの確率を上げれれば。下がった以上はもう声を出すことしかできないので」と想いを説明。時間の使い方、そして、相手2トップと最終ラインの枚数の部分での指摘を、最終ラインに向けて発し続けたという。
では、磐田は川崎に対してどのような対策を取っていたのか。この1週間、磐田はフロンターレ戦に向けて中央で堅く守るブロックをトレーニングに採り入れていたという。金子翔太は、「監督から中を閉じろってことを、この1週間すごい言われてたので、極端すぎる中の締め方してたかもしれないですけど、でもそのぐらい締めないと、ちょっとでもスキを与えたら間を通してくる」と話し、実際の失点場面も、「中盤の選手はもっと締めれた」と悔やんだ。