■途中出場の松崎が攻撃を活性化するも

 後半開始とともに、秋葉監督が交代カードを切る。吉田に代わってDF高木践、MF中村亮太朗に代わって乾が入る。高木はCBに入り、原が右SBにスライドした。乾は左MFの位置に立つ。

 ところが、後半開始直後の50分に3失点目を喫してしまうのだ。左CKからヘディングシュートを決められた。ゾーンディフェンスの間でFW青木翔大をフリーにしてしまい、地面に叩きつけるお手本のようなヘディングシュートを見舞われた。

 秋葉監督は55分にドウグラス・タンキを下げ、MF白崎凌兵を投入する。67分にはMF矢島慎也からルーカス・ブラガ、69分にはカルリーニョス・ジュニオからMF松崎快と、攻撃のカードを切っていく。システムも北川を1トップとした4-2-3-1に変わった。

 70分にはCB高橋のロングパスを松崎が右サイドで収め、ポケット付近まで侵入してマイナスへパスを通す。走り込んだ原の左足シュートがDFに当たり、GKの逆を突いてネットを揺らした。

 アシストを決めた松崎は、その後も攻撃を活性化する。チームとしても連動性が見られるようになったが、相手GKを脅かす場面は多くないのだ。1対3のままで終了のホイッスルを聞いた。

 今節を終えて勝点「43」の清水は、横浜FCV・ファーレン長崎に勝点で並ばれ、得失点差で首位から3位へ転落した。長崎は消化試合数がひとつ少ない。26日開催の未消化分で勝利すると、勝点「46」で一歩抜け出すことになる。

 2試合連続の3失点でアウェイ通算4連敗となった試合後、秋葉監督は厳しい表情でフラッシュインタビューに答えた。 

「誰も助けてくれないこの状況で、自分たちでどう乗り越えていくか。全員の力が正しく勝利へ迎えるように、また1週間もがいて、もがいて、必死になってトレーニングしたい」

 次節は4位ファジアーノ岡山をホームに迎える。勝点差「6」での直接対決は、重要な6ポイントマッチだ。自動昇格圏を争っていくために、岡山戦は勝点3が必須だ。「超攻撃的」を掲げる清水の胆力が問われる。

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(4)へ続く
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