■野澤大志ブランドンの「黄色」はルール逸脱

 競技規則第4条(競技者の用具)の第3項に「色」に関する規定があり、3項目の規定が明記されている。

・両チームは、お互いに、また審判員と区別できる色の服装を着用しなければならない。

・それぞれのゴールキーパーは、他の競技者、審判員と区別できる色の服装を着用しなければならない。

・両チームのゴールキーパーのシャツが同色で、両者が他のシャツと着替えることができない場合、主審は、試合を行うことを認める。

 上記文章は現在発行されている日本語版の「サッカー競技規則2023/24」のものだが、すでに発行されている英語版の「2024/25」版のこの項目はまったく変更がないので、当然のことながら、これから発表される「202/25」の日本語版も、同じ表現が使われることになるはずだ。

 すなわち、両チームのGKは、両チームのフィールドプレーヤー、レフェリーとかぶらず、なおかつ互いに違う色のウェアを着用しなければならないというのが、ルールなのである。文面を素直に解釈すれば、優先順位はレフェリーのほうが高い。これを厳格に解釈するなら、FC東京の野澤は「青赤」でも「白」でも、「黄色」でも、そして「黒」でもない、たとえば「水色」などのウェアを着なければならなかったのである。「黄色」は明らかにルールを逸脱している。

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