【引き分けに終わった”古巣”東京との対戦で、磐田MF平川怜が見せたもの、見せられなかったもの(1)】CKから最高のアシストも、この試合で最も悔やんだ“前半45分のプレー”の画像
FC東京戦でプレーしたジュビロ磐田の平川怜 撮影:中地拓也

 ジュビロ磐田はアウェーでFC東京と対戦。前半21分にCKからリカルド・グラッサのゴールでリードを奪った磐田はさらに追加点を奪いにかかるが、前半のうちに追加点を奪いきれず。後半途中から代表帰りの荒木遼太郎松木玖生を投入した東京に対して、磐田も額の負傷から復帰したジャーメイン良が入って押し返したかに見えたが、自陣でのミスから与えたFKのチャンスをMF安斎颯馬に決められて、1−1で引き分けた。

 磐田の平川怜にとってはJ1の舞台で、アカデミーから育った古巣と、思い出深い味の素スタジアムでの記念すべきゲームだった。左サイドハーフの平川は対面する中村帆高の攻め上がりを牽制しながら、攻撃では左サイドバックの松原后、トップ下の山田大記などと絡んでチャンスを作る。

「狙い通りの形だったと思いますし、結果で貢献できたのは自分にとってもポジティブだと思います」

 平川がそう振り返ったのは前半21分のリカルド・グラッサによるゴールをアシストしたシーンについてだ。FC東京を相手に、スタートから攻勢をかける磐田は右サイドの松本昌也がクロスに持ち込んでCKを獲得。キッカーの平川がボールを送ると、ペナルティエリア内の左右で構える山田と松本の合間に、リカルド・グラッサが飛び込んで合わせた。

 平川は「中央のPKマークあたりにスペースがあるという分析だったので。そこに狙い通りに蹴った感じです」と振り返る。磐田はこの日のスタメンでは上原力也などもCKを蹴ることはできるが、右コーナーから逃げる軌道、いわゆるアウトスイングのボールを攻撃のセットプレー担当である西野泰正コーチから評価されて、任されているという。

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