雨の影響を考えて「積極的にシュート」も…
水戸に言えることは、選手がプレーを選択する順番に、もう少し考慮してもいいのではないのかということである。積極的にシュートを打つことは悪いことではない。特に、この試合の天候のように雨でぬかるんだピッチでは、低い弾道のシュートはボールにスピードが乗ってGKがセーブしにくい状況を作り出す。だから、シュートを選択したことは間違いではないのだが、他にも選択肢がいくつもあったのだから、もう少し冷静な判断も必要だろう。
11分に左サイドから新井晴樹がドリブルで切り込んでロングシュートを打つが、GK徳重にセーブされる。前半から積極的にシュートを打ってくる水戸は、おそらく雨の影響を考慮してシュートを打つように、監督が指示していたのだろう。
愛媛の右サイドバック(以後、SB)の尾崎優成は、新井にドリブルで抜かれるのを注意しながら守備をするのだが、水戸は遠目からでもシュートを打つことがこの時点でわかっているので、もっとボールに寄せながら高い位置をとればシュートを打たれずに済むのだ。
コラム後半では、水戸の攻撃に対する愛媛の守備を中心に見ていこう。