■前々回の王者「足かせ」とJ2「波乱カード」

 富山とは逆に、ホームが足かせになりそうなチームがある。前々回の大会を制したサンフレッチェ広島である。

 FC東京相手に先勝したが、今回は苦労するだろう。通算対戦成績では、広島の18勝12分19敗とほぼ五分だが、ホームでは7勝6分11敗と旗色が悪くなる。

 広島は今季ここまで、リーグ戦で2敗しかしていない。だが、その2つの黒星とも、ホームで突きつけられたものなのだ。

 この2つの相性の悪さは見逃せない。FC東京が逆転で勝ち上がり、広島のタイトル奪還の夢は来季以降に持ち越しとなる。

 J2で一波乱ありそうなカードがある。14位徳島ヴォルティスと3位横浜FCの対戦だ。

 現在、両チームの間には勝点12の差がある。だが、徳島は監督交代の荒療治が効いたか、グイグイと調子を上げている。

 しかも、横浜FCがJ2昇格を決めた2019年にも勝利するなど、近年は毎年、勝点をもぎ取っており、徳島には横派に対する苦手意識はないはず。今回も勝つとまでは言えないが、引き分ける可能性は十分にある。増田功作監督にとっては古巣との対戦でもあり、徳島には大きな自信となる勝点1になるはずだ。

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