■「僕らの武器になったらいい」
「試合前からWBがサイドを使う局面を増やしていこうという意図があったし、律(堂安=フライブルク)と敬斗がお互い逆足のサイド何で、どういうクロスを上げてくるか、どういうイメージを持っているかをすり合わせていた。それが1本目でバッチリ合いました。
3バックをやっていくメリットとして、やはりWBが高い位置を取れるのと、サイドからの攻撃に厚みが出ることがある。2シャドウがいるのでボックス内の人数も増える。そこでクロスというのは1つチャンスになると思う。僕も航基(小川=NECナイメンヘン)君も高さがありますし、今後、僕らの武器になったらいいんじゃないかと思います」と上田は語気を強めた。
確かに、これまでの日本代表はクロスからのゴールというのが少なく、迫力不足が否めなかった。2022年カタールW杯のFW陣を見ても、前田大然(セルティック)、浅野拓磨(ボーフム)とスピード系中心で、空中戦で勝負できるタイプが少なかったのだ。
だが、アジアカップを見ても分かる通り、イランや韓国、オーストラリアなどは苦境に追い込まれた時、外からのボールで決められる前線の大型FWがいて、実際に点を取っていた。そこが日本の課題だっただけに、3バック採用で上田や小川が輝く回数が多くなったのは前向きな要素と言っていい。