■再認識した鎌田の重要性
そして後半17分に鎌田が下がると、今度は中村がインサイドに移動して鈴木と2列目を形成。これは全く初めてのコンビで、中村は「途中で2シャドウに入ったので役割が整理できなくて、ボールを持った時に詰まってしまう場面が何回かあった」と反省していた。
それでも代表1年半の実績を生かしてタメを作ったり、守田と息の合ったプレーで攻撃チャンスを作るなど、代表経験の少ない面々よりは余裕あるパフォーマンスを披露。最終的には得意な形からダメ押しとなる5点目も奪っていた。
この3つの2列目トリオを見る限りだと、やはりキーマンは鎌田と言えるのではないか。ボランチとインサイドハーフ(IH)、トップ下と中盤より前をマルチにこなせる鎌田は幅広い役割をこなせるし、ボールを持って試合を落ち着かせられる。中村の先制点を演出したスルーパス、堂安の2点目の起点となった反転シュートを見ても分かるように、ゴールに直結した仕事もできる。1~2月のアジアカップ(カタール)に彼がいなかった分、森保監督もその重要性を再認識したはずだ。
今回は時間が短かった鈴木も鎌田と一緒にやることでより創造性やフィニッシュの鋭さが発揮できるだろう。久保建英(レアル・ソシエダ)や堂安、南野拓実(モナコ)との連携も第1次森保ジャパンからの積み重ねがある分、計算も立ちやすい。やはり鎌田という男は最終予選、2026年W杯を戦う上で必要不可欠だと言っていい。