5月30日、日本サッカー協会がU―23サッカー日本代表を発表した。米国遠征に挑むための25人で、カンザスシティーでU―23アメリカ代表と2試合を戦う。
協会の苦悩が読み取れる発表会見となった。今回の米国遠征は、パリ五輪の本大会を前に最後の活動機会となる。メダル獲得を懸けて挑む4年に1度の祭典を前にベストメンバーを召集したかったが、そのハードルはあまりに高かった。
大岩剛監督は、パリ五輪の出場権を勝ち取ったU―23アジアカップの開催地であるカタールから帰国後、この米国遠征にOA(オーバーエイジ)の選手を帯同したいと希望を口にしていたが、結果的にOAの選手はゼロ。交渉半ばということもあって「メンバー登録ギリギリまで努力は続けたい」と答えたのが精いっぱいだった。
この発表を前に行われていたA代表メンバーに、OAの有力候補とされていた谷口彰悟、板倉滉、町田浩樹が選出されており、さらに、パリ五輪世代の有望株である久保建英と鈴木唯人も名を連ねていただけに、事前の予想通りの厳しい状況がうかがえた。