■「勝つしか道がない」
開始早々の6分に左FW武藤嘉紀のクロスのこぼれ球に反応した酒井高徳が思い切ったシュートを放つなど、この日も神戸は前へ前へという姿勢を鮮明にしてきた。前半34分には仲間隼斗のパスをカットした武藤が強引にシュートに持ち込む形も作ったが、大迫に関しては鹿島の両CBが徹底マーク。特にヘディングの競り合いは植田が圧倒していた。
「僕は誰とやっても『絶対負けないぞ』というプライドでやってますし、ヘディングという点に関しては僕には負けを許さない。自分には勝つしか道がないと思っている」と先輩・大迫相手だろうが、誰だろうが、植田はエアバトルを制圧する。気迫溢れる一挙手一投足は間違いなくチーム全体に活力を与えたに違いない。
一方の関川も流れてきた大迫を捕まえたり、1・5列目の位置から飛び出してきた宮代大聖を止めたりと、大いに奮闘。成長した姿を強烈に印象付けた。
「特に大迫選手と対峙することが多かったけど、自分なりに考えて、競り方だったりは工夫して対応しました。大聖も僕らの世代のトップトップでやっていたし、川崎から神戸に移籍する似あたって相当な覚悟があったと思う。今日はそんなにチャンスを作られなかったけど、次はどうなるか分からない。次も抑えられたらと思います」と関川自身も満足そうに言う。
