北海道コンサドーレ札幌は川崎フロンターレとのアウェーゲームに3−0で敗れた。これで13試合が終わって勝ち点8のまま。現在20位で、得失点差はー15にまで膨れ上がっている。対戦相手も決して良い状態とは言えないが、お互いにチャンスをつくり合う中でバフェティンビ・ゴミスの3得点という結果を出した川崎と無得点の札幌という結果に差が出たのはなぜか。
数年来、このカードは撃ち合いになる傾向が強かった。川崎はマンツーマンのチームに対して「止めて蹴る」技術の高さを発揮しやすく、鬼木達監督も、ボールを素早く回して動き出せば、相手マークが剥がれることをプランニングしていたという。最初の得点にしても右サイドの3対3で相手のマークを混乱させて、右ワイドから抜け出た遠野大弥がボックス内のゴミスにパスを付けたところから、そのゴミスが個人技を活かす形で決まった。
その場面の対応に当たった家泉怜依は「ゴミス選手に背負われて、自分がついていた。周りが動いていて。目の前を通過された時にボールを見失って。そこで次に行かないと、と思ったらターンされて、そのままやられちゃって」と個人の対応を反省した。2失点目は左サイドからコンビネーションで入り込まれて、ボールを受けたゴミスから不意を打つようなゴールが決まった。
そして3失点目はマルシーニョをGK菅野孝憲が倒してしまったPKで、ゴミスにきっちりと決められた。3つともマンツーマンをベースとした札幌の守備スタイルを考えると、起こりうるリスクからの失点だ。後半スタートから投入されて、ディフェンスラインを引き締めた岡村大八は前半3失点の反省点は踏まえつつも、攻撃面で得点を取れなかったことについて「もちろん大きいと思います」と語る。