【3連勝で3位浮上。ポポヴィッチ鹿島が連戦で手にしたもの (2)】チャヴリッチのジョーカー起用、鈴木とのホットライン形成と、幅が出てきた攻撃陣……常勝軍団復活へ勝負の5月の画像
鹿島アントラーズの鈴木優磨 撮影:中地拓也

 大型連休3連戦で勝点9を積み上げ、3位に浮上した鹿島アントラーズ。首位を走る町田ゼルビアとは3ポイント差で、ようやくトップが見えつつある状況だ。

 今回の3連戦で特筆すべきなのは、全試合で複数得点を奪っていること。最初のガンバ大阪戦では仲間隼斗と濃野公人がゴールし、続く湘南ベルマーレ戦ではエースFW鈴木優磨の2発と期待の助っ人・チャヴリッチが1発を叩き込んだ。そしてラストの柏レイソル戦では名古新太郎とチャヴリッチがゴール。大半の得点を2列目と最前線が挙げているのだ。

 GKと最終ライン、ボランチ、最前線はメンバー固定というのが今季の鹿島だが、2列目に関しては頻繁に組み合わせが変わっている。

 この3試合はガンバ戦と湘南戦が樋口雄太、名古、仲間の3枚が揃って先発。柏戦は樋口に代わって師岡柊生が今季初スタメンを飾り、前線からのハイプレスと推進力ある攻めを見せつけた。彼らがどこまでインテンシティの高いプレーができるかで、ランコ・ポポヴィッチ監督が目指す「前へ前へと迫力ある攻め」の成否が左右されるのだ。

「2列目は監督のチョイスなので、自分たちにできるのは準備をしておくことだけ。みんな運動量も強度もすごく高いし、誰がスタメンで出てもあまり変わらないパフォーマンスを出していくことが大事」とポポヴィッチサッカーの申し子と化している仲間は冷静に語る。彼らの戦術理解度と連携面の向上が、今回の3連勝の一因と見てもいいだろう。

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