ランコ・ポポヴィッチ監督率いる新体制で開幕から名古屋グランパスを3-0で粉砕し、最高のスタートを見せていた鹿島アントラーズ。しかし、3月末から4月頭の3連戦でアビスパ福岡、FC東京に連敗。さらにYBCルヴァンカップ・ヴァンラーレ八戸戦を挟んだ4月半ばからの3連戦でも、ラストのサガン鳥栖戦で2-4という派手な負け方をしてしまい、「今季の鹿島は連戦に弱い」という印象が色濃く残る形になっていた。
最大の要因は固定メンバーにあると見られた。今季の鹿島はGK早川友基と濃野公人、植田直通、関川郁万、安西幸輝の最終ラインはほぼ不変。さらにボランチも佐野海舟と知念慶のコンビがベースになっている。ボランチに関しては、柴崎岳の長期離脱が重くのしかかっている状態で、指揮官も樋口雄太や土土居聖真らを入れた組み合わせも試したが、守備強度を考えるとやはり佐野と知念がベストなのだろう。
彼ら7人と1トップの鈴木優磨が出ずっぱりの状況になっているのだから、連戦になればどうしてもパフォーマンスが低下する。これは編成上の問題から起因しているのだが、夏の移籍市場が開く7月まではどうにもならない。何とか現有戦力で乗り切るしかないのだ。
「4月に連敗して、連戦に対しての苦手意識がちょっと出てきていた」と植田も語っていたが、この3連戦はそれを乗り越えなければいけなかったのだ。