今季のJ1で旋風を巻き起こしているFC町田ゼルビアの“新兵器”が話題となっている。
5月3日に行われたJ1リーグ第11節、町田は本拠地町田GIONスタジアムに柏レイソルを迎え、2−0の快勝を収めた。前節の0−2完敗から立ち直る勝利で首位再浮上を果たした中、注目を集めたのが前半9分の先制ゴールのシーンだった。
右サイドからの攻撃。いつものように相手DFラインの背後にロングボールを放り込み、2トップの一角で出場した荒木駿太が突破を狙う。この1次攻撃は相手DFのカバーリングに防がれたが、そこで得たスローインを右サイドバックの鈴木準弥が素早くリスタート。ボックス内のポケットエリアまでボールを飛ばすと、そこに走り込んだ鈴木がダイレクトで斜め後方へ落とし、待ち受けていたFWオ・セフンが冷静に右足でゴールネットを揺らした。
町田のロングスローは大きな武器であったが、これまではしっかりと時間をかけてセッティングしてから実施するのが常だった。だが今回は、柏守備陣の裏をかいての素早いリスタート。「スローインにオフサイドはない」というルールも存分に利用した“クイックロングスロー”から見事にゴールネットを揺らした。