■長谷川監督が指摘したものとは
だが、長谷川健太監督は初戦でミスを犯した三國を重用。「育てながら使う」ということを実践してきた。
「開幕戦があの出来だったので、あれ以上ひどいプレーはないと思いますし、『これ以上、下はないな』って思ってたので、もう切り替えて、前だけ向いて、ミスも恐れないでやり切ろうと割り切ってやるようになってからは、プレーが本当によくなったかなと思います。
監督からは『ミスした時にプレーが悪くなる』と言われたので、まずは集中して下を向かず、ミスはいったん忘れてやるようになりました」と三國は神妙な面持ちで語っていた。指揮官が背中を押してくれたことで、自信と経験を重ね、安定したプレーを出せるようになっていったのだろう。
4月28日の浦和レッズ戦も、長谷川監督は「ハ・チャンレが出場停止ということで、チアゴ・サンタナを抑えるためにはケネしかいないな」と3バックの中央に抜擢。相手エースに決定的な仕事をさせなかった。
「こちらの期待通り、しっかりとプレーして、つなぎの部分も広角にうまくさばいてくれた。開幕からは信じられないくらい安心して見ていられるようになった」と指揮官も絶賛していたが、彼がハ・チャンレとともに最終ラインを担えるようになったことは非常に大きなポイントだろう。