■湘南が求めたのは「情報のネットワーク」
眞壁会長も「概略としてあげた4つを、どこまで深く掘り下げてできるか、が大事になる」と言う。
「こういう提携をすると、ウルブスで出場機会の少ない選手をリーズナブルな金額で借りられるのでは、と思われるかもしれません。移籍金がかからない選手だとしても、プレミアリーグでプレーしている選手です。簡単には手が出せないし、そもそも、それはあまり期待していません」
湘南が求めたのは、「情報のネットワークの確保」と「情報のキャッチボール」だ。眞壁会長が続ける。
「外国人の補強については、代理人のみなさんに大変お世話になっていますし、これからも協働でやっていきたいと考えています。
それと同時に、Jリーグ開幕から30年以上が過ぎて、自分たちから情報を集めていく時代ではないだろうか、と。来年に向けて今年の夏から準備をするのではなく、その選手は我々のサッカーに合うのか、そもそも日本に合うのかといった情報を、ふだんから持っていないといけない。
自分たちのクラブ規模でいまそれを実現するのはなかなか難しいので、ウルブスの協力を得てやりたい、と。彼らは12人のスカウトを持っていて、広くヨーロッパのリーグを見ている。
ウルブスは大物代理人のジョルジュ・メンデス氏と関係があって、メンデス氏のところには100人以上のスカウトがいる。彼らはその規模で情報を共有している。そのネットワークのごく一部でいいので、我々に使わせてもらえないか、と」