■成功した守備の立て直しとゴール欠乏のジレンマ
開幕から4試合で9失点した鬼木監督は、中盤の底にアンカーを置く[4-3-3]からダブルボランチをすえる[4-2-3-1]にスイッチ。第5節以降の5試合で2失点と建て直しに成功したが、今度はゴールを奪えなくなっている。
約12年ぶりに味わう4試合連続の無得点。守護神チョン・ソンリョンが言う。
「連敗をしているわけじゃないので、こういうときこそみんなで話し合って絶対に崩れないようにすること。絶対に勝てるときが来るので、準備をしていきたい」
前線を2トップに変えても遠いゴール。チーム全体で深く、大きなジレンマを抱えたまま、川崎は28日の次節で、開幕から4勝5分けと無敗をキープしているサンフレッチェ広島の新本拠地、エディオンピースウイング広島に乗り込む。
(取材・文/藤江直人)