■実力を出せなかった前半

 その後も4試合無敗で上位争いに参戦したが、第8節・愛媛FC戦で今季初黒星を喫してしまう。藤枝MFYCにも勝ち切れず、いい時と悪い時の波があるのが現状。それが若いチームというものなのだろう。

「前節の(モンテディオ)山形戦でいい試合ができたり、横浜FC戦も後半に尻上がりに交代選手を含めてグッとよくなったりしましたけど、上位にはいい戦いができるけど、下位チームには勝ち切れない傾向がある」と指揮官が言うように、まだコンスタントに高値安定というわけにはいかないようだ。

 こうした中、迎えた4月20日の第11節・清水エスパルスとのアウェー戦は真価を問われる一戦だった。相手は首位で、権田修一北川航也ら日本代表経験者もいるチーム。そこに互角以上の戦いができれば、今後に向けて大きな弾みがつくはずだった。

 ところが前半の仙台は全くと言っていいほど実力を出し切れなかった。守備がハマらず、攻撃時も1人1人がパスの出しどころを探している状態。テクニカルエリアの森山監督がポジション修正の指示を出し続けるほど、うまく行っていない状況が色濃く感じられた。

「大卒選手もいる中でアウェーで満員っていうのは、経験の少ない選手にしたら難しさもあったと思う。そこで自分たちがもう少しいい方向に持っていってあげたらよかった」と中島元彦も反省の弁を口にする。それにしてもシュートゼロというのはいただけなかった。

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