後藤健生の「蹴球放浪記」第207回 「花見ができる」日本の3大スタジアムと平壌・金国家主席の競技場【北朝鮮とイラン、2つのW杯予選をつないだ花】(1)の画像
ケナリ(レンギョウ)の花が美しかった平壌。北朝鮮対日本戦の記者証。提供/後藤健生

 日本はいよいよ本格的な花見のシーズンを迎える。蹴球放浪家・後藤健生にとって、花も取材活動を彩る対象のひとつだ。日本のスタジアムで花見をするなら、どこがいいか。そんなことを考えていると、花を媒介にして、1985年の平壌、2006年のテヘラン、2つのワールドカップ予選会場の姿が重なった。

■桜が咲き誇る「サッカースタジアム」がある公園

 昨年より少し遅れているようですが、3月末から4月上旬にかけて、全国各地から「桜の開花」というニュースが届いてきています。次の週末あたりは、各地で桜が見頃を迎えることでしょう。

 週末はサッカーの試合があるので、お花見にまではなかなか手が回りませんが、スタジアム周辺でも桜を楽しむことはできます。

 日本のスタジアムの多くは「公園法」に基づいて建設させられており、スタジアムがある公園内の道路にも桜が並んでいることが多いようです。

 東京都調布市のAGFフィールド(味の素スタジアムのサブトラック)は、バックスタンド後方に桜が咲き誇ります。また、同武蔵野市にある武蔵野陸上競技場(JFLの横河武蔵野FCの本拠地)も、バックスタンドやゴール裏の土手に多くの桜が植えられています。

 近代的な大きなスタジアムでは、スタンドから外の様子(そして桜)は見えませんが、AGFフィールドや武蔵野競技場のような小さなスタジアムはメインスタンド以外はオープンな造りですから、桜見をするには絶好です。

 その名に「桜」の一文字を冠する「ヨドコウ桜スタジアム」の中からも桜の花はほとんど見えないでしょうが、スタジアムが位置する長居公園は広大な公園ですから、敷地内には無数の桜が植えられています。

 きっと、日本中のそれぞれの地域には、桜の花見をするのにピッタリのスタジアムがいくつも存在するはずです。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4