【川崎・大島僚太が完全合流でもたらすもの(2)】小林悠が「何も考えずに」と話す「他の選手とは違う」という“大島効果”と、筆者が“川崎の司令塔”という印象を受けた”言葉の画像
川崎フロンターレの小林悠と大島僚太 撮影:中地拓也

 4月9日に行われた練習で、ついに完全合流した川崎フロンターレ大島僚太。昨年7月に離脱して以降、9か月ぶりにチームに戻ってきたことになる。

 試合出場へのコンディションについて聞くと、「気持ち的にはやりたい思いはもちろんありますけど、去年7月からちゃんとした練習をやれていないので、そういう意味ではまだまだ難しいと思いますし、練習をもっと重ねないといろんなリスクがあるのかなと思います」と冷静に復帰への道のりを見据えている。

 そんな中で、充実感も手にしている。チームに戻っての練習について聞くと「こんなに頭を使う日々って楽しいんだなって」と笑顔で話し、「もちろん、リハビリをしながらもいろいろなことに意識を向けながらやってたので、そういう楽しさは見つけながらやれてましたけど、やっぱりボールを使った練習はより楽しかった」と振り返る。

“頭を使う”という言葉が出てきたのが、いかにも川崎の司令塔という印象を受けたので、そこについて質問すると、「何を考えているのか、僕本位だけじゃなくて、みんなのことを見ながらどんな表情してるかなとか、いろんなことが自分の目に入ってくるので楽しい」と言う。直接的に、あるいは間接視野で、常に周囲を見渡す大島らしさは、少しも錆びていないようだ。

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