【J2「しぶとさ」】清水エスパルス、生え抜き主将の一撃で3連勝 昨季勝てなかった秋田を撃破に秋葉監督「一分のスキも見せずに」【戸塚啓のJ2のミカタ】(1)の画像
好スタートを切った清水を率いる秋葉忠宏監督  撮影/中地拓也

■主将・北川が先制弾!

「超攻撃的」は、しぶとい。

 J2リーグ第6節が3月24日に一斉開催され、前節まで2位の清水エスパルスは9位のブラウブリッツ秋田とホームで対戦した。清水はここまで4勝1敗で、秋田は2勝1分2敗である。

 3連戦の最後となる一戦で、清水はいきなりアクシデントに見舞われる。MF乾貴士が、開始6分で交代するのだ。太ももの裏に違和感があったことによる交代で、自ら歩いてピッチ外まで退き、交代後もベンチで戦況を見つめた。長期の離脱を避けるための措置だったかもしれない。

 代わってピッチに立ったのはMF松崎快だ。右サイドからのドリブル突破とカットインからの左足シュートを持ち味とするが、この日はトップ下のポジションで攻撃を操る。

 清水の秋葉監督と選手たちは、打倒・秋田に闘志をかき立てていた。昨シーズンは1分1敗と勝てなかったからだ。今日また勝利を逃すようなことがあると、自分たちに苦手意識がなくても相手がポジティブな印象を強める可能性がある。ホームゲームということを踏まえても、今日は勝たなければいけないのだ。

 試合の入りは悪くなかった。リスタートに強みを持つ秋田には、ロングスロー、CK、FKをできるだけ与えないことがカギになる。果たして、反則で流れを切らざるを得ないようなボールの失い方を避けながら、清水はゲームを進めていく。

 26分にはスコアを動かす。左CKの流れから2次攻撃を仕掛けると、FW北川航也が左足シュートでネットを揺らした。MFカルリーニョス・ジュニオのクロスが左ポストを叩いた跳ね返りを、反応鋭く蹴り込んだ。開幕から3試合は前半に得点を奪えなかった清水だが、4節の大分トリニータ戦から前半のうちに先制できている。今シーズン主将を任された27歳は、チームトップの3ゴール目だ。

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