■長友佑都の言葉
橋岡は「五分五分になったら足の裏を見せてもスライディングしてくる」という北朝鮮に対して、守り切るだけではなく、前から行く意識を見せたのが、その背中を押してくれた選手が長友佑都だったという。橋岡は「長友選手が、ガンガン前にプレッシャーに行けと。今ちょっと後ろが重いから。前からどんどんプレッシャー行って、勢いを出せと言われた。そういうアドバイスもあった中で、自分がやることははっきりしていた」と語る。
そうした姿勢は代表に合流してから、浦和レッズの先輩でもある遠藤航からも伝えられていたことだった。橋岡は「球際で自分から取りに行く。引いて引いてじゃなくて、自分からガッツリ取りに行く。そこは遠藤選手の強みでもあると思うんですけど、そこで取り切れる選手だったら1つステップアップできるよねという話はしていた」という。
球際の強さはプレミアリーグのルートン・タウンに移籍する上でのアピールポイントになったところでもあり、より強度の高い新天地でも磨いている部分だ。それをいかに代表の試合で発揮するかというのは橋岡もテーマにあげていた。
まだ浦和に在籍していた2019年のE-1選手権でA代表デビュー、そこから8試合目となるが、アディショナルタイムを含めて20分間のプレーで、確かな成長を示したことは間違いない。
(取材・文/河治良幸)