■「頼ってるようじゃダメだと思います」
アジアカップで一度、落ちた形になる日本代表チームにメンタル面での柱として役割を期待して召集されたのが長友佑都。カタールワールドカップ以来の召集となる。多くの選手がその陽気でポジティブな性格の効果を口にする中で、板倉が発したのは覚悟だった。
「佑都くんに頼ってるようじゃダメだと思いますし、これから日本代表を強くしていく上では、やっぱり自分たちの世代がっていう思いがすごい強い。もちろん佑都くんが帰ってきてくれて、実際に会えたときはもちろん嬉しかったですけど、そこに頼らずに自分たちがっていう思いは忘れずにやらないといけない」
長友の経験値は日本屈指のもの。4大会連続でのW杯出場だけでなく、イタリア・セリエAのインテル・ミラノでの長きにわたる活躍など、他の選手にはないものを持っている。とはいえ板倉は、自分たちの世代でしっかりと精神的な強さを持たなければいけないと感じているのだ。
「もちろん僕たちはワールドカップ優勝を目標に掲げてますし、そこはぶれることはない」
こうも語って、自分に矢印を向けながら目指す視線の先は変えていない。むしろ、そこへの思いを強くする。