■「主観的にもチームの中で存在感を発揮」
アジアカップはともすれば、暗い雰囲気に陥りそうな場面があった。グループステージで敗戦を喫し、大会中に週刊誌で伊東純也に関する報道も出た。そこでチームが下を向いたわけではないが、そこから這い上がる森保ジャパンにとって、アウェイ北朝鮮戦というのは難しい試合である。森保監督はメンタル面での大きな期待を持っての召集をしたはずだ。
その判断に追い風となったのが今季の出場状況で、長友はJ1・3試合すべてに先発出場。そのうち2試合はフル出場しており、コンディション的に問題はない。実際、13日の会見で指揮官は実際の試合を視察したことを明かし、「主観的にもチームの中で存在感を発揮して」いたと話し、さらに、「客観的なデータでも高強度なプレーを続けてい」たと説明している。
また、FC東京に復帰後は左右両方のSBで出場を重ねており、むしろ、ポリバレント性は今の方が高い。左SBでの起用は伊藤洋輝が軸となると思われるが、その存在感は間違いなく大きい。
他に左SBとしての候補には三浦颯太(川崎フロンターレ)や森下龍矢(レギア・ワルシャワ)という元日のタイ戦で出場した2人がいる。両者への期待はもちろんだが、現時点で伊藤洋輝からポジションを奪いきれるだけの力がないことを考えれば、この2戦で勝ち切るという点にフォーカスした際には長友のほうがプラス効果は大きいだろう。