■「左右の槍」を欠いた状態
難易度の高い試合に挑む日本にとって、さらなる苦境と言えるのが、三笘薫(ブライトン)の腰の負傷と伊東純也(スタッド・ランス)の動向だろう。三笘はすでに離脱中で今季絶望という見方もあり、6月のミャンマー・シリア2連戦も間に合う保障がない。
伊東にしても、アジアカップ期間中の週刊誌報道で代表を離れており、その後も状況が変化していないことから、再招集は難しそう。「左右の槍」を欠いた状態で、2次予選最大の山場を乗り越えなければいけないのだ。
現状だと、森保監督のファーストチョイスは右の堂安律(フライブルク)と左の中村敬斗(スタッド・ランス)だろう。堂安はアジアカップ後もコンスタントに所属先で試合に出ており、コンディションは問題ない。右サイドバック(SB)に入るであろう毎熊晟矢(C大阪)、トップ下の久保建英(レアル・ソシエダ)との連携もスムーズで、彼らのトライアングルは相手にとって脅威と言える。
中村も3月10日のパリサンジェルマン戦こそ出番なしに終わったものの、フランスで試合経験を積み重ね、調子を維持している。「左にいるFW」という位置づけの彼にいい形でボールが入れば、得点確率も上がる。そういう意味では悪くない選択肢だろう。